過去や未来に縛られる自分を変える前後際断の現代的活用法
2014年07月17日
過去や未来にこだわりすぎる心を解放するメンタルサポート。
100人100通りの戦略コーチングの大喜多健吾です。
いつもお世話になりありがとうございます。
以前にもご紹介した仏教用語の前後際断。
これは、江戸時代、沢庵禅師が【過去も未来も裁ち切り、今に集中すること】を 説いたものです。
前後際断と申す事の候、前の心をすてず、また今の心を跡へ残すが悪敷候なり。前と今との間をば、きってのけよと云ふ心なり、是を前後の際を切て放せと云ふ義なり、心をとどめぬ義なり。
『不動智神妙録』第十二節 前後際断
仕事でも私生活でも、たまに、何らかのトラブルであったり、ピンチが巡ってくることがあります。
そして、それが次のステージへ向けたステップアップする前兆であることも少なくありません。
トラブルが起こったり、ピンチになったり、期待しない出来事を他の人がもたらしてきたりした場合、
「これからの未来、こんなふうに悪くなってしまうのではないか・・・」
と心配が湧いてきて不安になることがあるかもしれません。
また、
「以前もこんな出来事があって、その時もヤバかったな・・・」
と、過去の苦しい気持ちを味わて、これから起こる更なる出来事に恐れおののくこともあるかもしれません。
こんな時こそ、前後際断の教えを使う機会だと思います。
2,600年前から続く教えを使わないのはもったいない。
長年にわたり受け継がれてきた教えには、やはり大きな価値があると感じています。
私は、過去や未来への不安・恐れを強く感じたことにこそ、今に集中することを意識するように心がけていますし、クライアントにもそのようなメンタル・リードを行うことが多いです。
今に集中する方法の1つをご紹介すると、問題を解決するための方法を考えるだけではなく、仕事や私生活がより好くなっていく上で、いま自分にできることを100個ノートに書き出すことをします。
そして、書き出したことを全部するのではなく、その中から上位20%を実践に移すための優先順位付をすると同時に、やらないことを決めます(劣後順位決め)。
過去がどうとか、未来がどうとかは置いといて、今できることを明確にして、今できることを徹底的に集中して行う。
これで前後裁断に、心と言葉と行動を一致させていくことが可能です。
そして、たとえ現実は何も変化していなくとも、今に集中したその瞬間から悩みを忘れ去っている自分に気づく。
ポジティブで前向きな姿勢や態度、心構えを手に入れている自分に気づくことでしょう。
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