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自分の脆弱な精神と闘い、心をコントロールする即心是仏

100人100通りの戦略コーチング!大喜多健吾です。

いつもお読み下さり有難うございます。

 

本日も1つのエピソードをご紹介し、

私が得意とする仏教コーチングの視点で解説させて頂きたいと思います。

 

 

「大型の台風が接近していて、明日上陸する可能性が高い」と天気予報で知った印刷会社勤務のTさんは、翌日の午後に訪問する予定の文具メーカーの担当者Iさんに「明日は台風が直撃しそうなので、日程を変更したほうがいいでしょうか?」と電話で伝えようとしたのですが、Iさんはすでに帰宅していました。そこで、その旨をメールで連絡しておきました。

 

ところが翌朝、風や雨が強まる中、出社したTさんはパソコンを開いて一気に血の気が引きました。Iさんからの返信メールに「台風ぐらいで打ち合わせの日程を変えてほしいと言ってくるような人と取引することはできません。今後、当社へ来ていただかなくて結構です」と書かれていたのです。

 

TさんはあわててIさんに電話したのですが、Iさんは「あなたのようなやる気のない人と仕事をするつもりはありません」と非常に立腹していたのです。

Tさんは決してやる気がなかったわけではなく、双方の安全を考慮し、台風の影響でIさんにも緊急の用事が入るかもしれないといった気遣いだったのですが、すっかり誤解されてしまいました。

 

「Ⅰさんのためを思って相談しようとしたのに、Ⅰさんが勝手に私のことを『やる気がない人だ』と決めつけて一方的に取引中止を宣告してきた。こんな身勝手な客と取引を続けるのは、こっちからお断りしたいぐらいだ」

そう思ったTさんは、上司にも「私はⅠさんへの配慮をしたつもりですが、先方から一方的に取引を中止されてしまいました」と、自分を正当化する報告をしようと思いました。

 

しかしTさんは、これまでも、イライラしたり、焦ったりして、冷静でないときに行動すると概ね裏目に出ることが多かった反省から、いったん立ち止まって考えることにしました。

 

「このまま自分を正当化して、『今回の出来事はIさんの思い込みによるもの』としていいのだろうか? たしかに、Iさんの勘違いや思い込みも一因かもしれないけれど、私自身は悪くないのだろうか? 100%相手のせいにしてしまうのは、自分の脆弱な精神と向き合うことから逃げているのではないか?」

 

そうして、少しずつ冷静さを取り戻していきました。「もっと丁寧な文面でメールを送ることもできたし、もっと早めに電話して直接話すことも可能だった……」と。

そこでTさんは、気持ちを切り替えてひたすら謝罪することを続けました。すると、Iさんの怒りは徐々に収まっていき、やっと事情を理解してもらうことができました。そして現在では、それまで以上に打ち解け合って、一緒に仕事をする機会も増えたそうです。

 

即心是仏」とは、「仏の心は人間の心そのものであり、迷いの多い心もそのまま仏の心である」という考えです。

これを私は「心に振り回されるのではなく、心を自分でコントロールできるようになることが大事」と解釈しています。スポーツ選手がよく「ライバルはいるけれど、最終的には自分に勝つことです」とコメントしますが、その感覚に近いでしょう。

 私の小学生の次男が野球をやっているのですが、彼を見ていても、対戦相手はいるものの実際には自分との戦いなんだということがわかります。少年野球の場合、打ち負けるということはあまりなく、四球の連発やエラーの連鎖反応で負けるということが少なくありません。結局は、「エラーするかもしれない」「打たれるかもしれない」というマイナスイメージに自分で打ち勝つことが大事なのだと教えられます。

 

仏教の考え方では、「すべての問題は、自分に解けるものしか与えられない」「いかなる壁も、自分に乗り越えられるものしか与えられない」としています。これを、コンサルティングと、私がやっているコーチングとの違いで説明しましょう。

目の前に「壁(問題)」がある場合、コンサルティングが得意なのは、その壁を壊す方法や乗り越える階段のつくり方を教えることです。

コーチングの場合は、その壁から何かを学んで自分を高められれば、大きく成長できるステップになる、という教えです。つまり、問題解決はすぐにはできないけれど、その壁が自分のどんな弱点を象徴したものなのか、その壁が立ちはだかった意味は何なのかを、まず考えます。その仮説を一つひとつ検証していくことで壁を消していけば、同じ壁は二度と現れないということです。

 

仏教の教えに、「敵は外にあらず、内にあり」というものがあります。

悟りを開く前のブッダに、いろいろな魔が寄ってきて「もう修業なんてやめてしまえ」「もっと楽な生き方をしたほうがいいぞ」などと誘惑したのですが、ブッダは「これは私の心の中にまだ弱い部分があるからだ」と解釈して、魔を追い払いました。まさに「自分の脆弱な精神」と闘ったわけです。

あなたに降りかかったトラブルは、あなたを不幸にするべく引き寄せられた出来事ではなく、仏に近づくために必要な出来事なのです。言い換えれば、将来、「あの苦しかった出来事があったおかげで今がある」と思えるようになるはずです。

 

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